海上保安学校採用試験とは?難易度を徹底解説します。

海上保安学校の採用試験は難易度が高いとよく聞きますが、どんな理由なんでしょうか?これから勉強するのでどうやって対策すればいいか教えてください!

この疑問に回答していきます!

本記事では、はじめて勉強する人にでもわかりやすいように海上保安学校学生採用試験の難易度が高い理由から勉強するときに意識する5つのポイントを解説しています。

先に結論をお伝えすると、海上保安学校学生採用試験の難易度が高い理由は次の3つ。

  • 選考方法が相対評価
  • 多くの勉強時間が必要
  • 合格率が低い

これを深堀しつつ、勉強を始める手順も紹介しているので、今日から合格に向けて準備を始めていくことができますよ!

海上保安学校学生採用試験とは?

海上保安官になるためには、海上保安学校において海上保安業務に必要な学科、技術などを学ばなければいけません。その学校に入学するための試験です。入学後は一定の研修・教育を受けた後、領海警備、海難救助、海上犯罪の取締りなどの業務のほか、船舶の運航・整備、機関の運転・整備などに従事します。

海上保安庁

海上保安官になるために入学する学校の試験です。

年齢制限

海上保安学校の選考は特別選考(中途採用)と一般選考の2つがあり、それぞれ年齢制限が違います(2021年)

特別選考2021年4月1日おいて高校を卒業した日の翌日から13年以内の人でかつ既に高校を卒業している人
一般選考2021年4月1日おいて高校を卒業した日の翌日から12年以内の人

※学歴は高卒以上なら大卒でも受験可能です!

試験区分

海上保安庁には、巡視船艇での勤務などの海上勤務だけでなく、東京にある本庁や地方の管区本部等での陸上における勤務や海外での勤務など、さまざまな場で活躍できる機会があります。

職種紹介|海上保安庁 (mlit.go.jp)

海上保安官の仕事は海猿でイメージするような仕事の他にも様々な業務があります。

その業務内容によって以下の学科(課程)があります。

  • 船舶運航システム
  • 航空課程
  • 情報システム課程
  • 管制課程
  • 海洋科学課程

どのような働き方をしたいのかで受験する区分を決めましょう!

採用人数

特別船舶航空情報管制海洋
20212202755602015
202026028025601520
201927522025601520
201831018025601520
201725018510601520

試験日程

受付期間2021年3月26日~4月2日
一次試験2021年5月16日
一次合格2021年6月4日
二次試験2021年6月9日~30日の間で指定された日
最終合格2021年7月30日
受付期間2021年7月20日~29日
一次試験2021年9月26日
一次合格2021年10月13日
二次試験2021年10月19日~28日の間で指定された日
最終合格2021年11月24日

【結論】海上保安学校学生採用試験の難易度は高い

冒頭でも言ったとおり、海上保安学校学生採用試験の難易度は高いです。

そのため、試験対策をはじめる前から絶望的になっている人は多いでしょう。

とはいえ、試験内容や傾向をリサーチしたうえでしっかり準備して対策すれば、合格できないわけではありません

では、どんな理由から難易度が高いと言えるのか紹介していきます。

海上保安学校学生採用試験の難易度が高い3つの理由

難易度が高い理由は次の3つ。

  • 選考方法が相対評価
  • 多くの勉強時間が必要
  • 合格率が低い

それぞれのポイントについて、分かりやすく解説していきます。

理由①:選考方法が相対評価

1つ目の理由は、海上保安学校の選考方法が相対評価であること

要は合格できる人数が決まっていて、成績順に合格者を決めるんですね。

例えば資格試験の場合は、絶対評価であることが多く、満点のうち基準点を取れれば合格者の人数に制限はとくにありません。

極端な話、1000人全員が一緒に受かることもできるわけです。

しかし、海上保安学校の場合はどんなに実力があっても、周りより成績が悪ければ合格できないので簡単ではないですね。

理由②:多くの勉強時間が必要

2つ目の理由は、合格するには多くの勉強時間が必要なこと

というのも、海上保安学校は学力試験だけじゃなく、個人面接や作文試験の勉強もしなければ合格できません。

もともとの学力や話す力の差などもありますが、やはり合格している人は少なくとも500時間以上は勉強しています。毎日3時間勉強する場合でも、6ヶ月くらいは必要ですね。

ただ勉強時間を増やせばいいわけではないですが、合格には多くの時間がかかるので難易度は高め。

理由③:合格率が低い

合格率が低いところも理由の一つです。

海上保安庁のデータによれば、2017年~2021年までの合格率は平均20.1%となっています。

区分受験者合格者合格率
特別26,5224,92718.6%
船舶10,9922,37821.6%
航空82412314.9%
情報70130944.1%
海洋2829533.7%
管制30111939.5%
合計39,6227,95120.1%

最近は採用数を増やしたことから合格率は上昇傾向です。

しかし、1000人受けたら800人は落ちる試験なので難易度は高いと言えるでしょう。

海上保安学校学生に受かるための対策法

合格の可能性を少しでも上げたいなら早めに対策をはじめることが大切です。しかし、早めに対策していくうえでも意識すべきポイントがあります。

具体的には、次の5点です。

  • どの試験が重要なのか把握する
  • 主要科目から攻略する
  • 出題範囲は絞る
  • 論文対策は早めに始める
  • 面接対策を後回しにしない

試験に合格したいなら、どのポイントも意識しなければなりません。

必ずチェックして行動しましょう。

ポイント①:どの試験が重要なのか把握する

1つ目のポイントは試験ごとの重要度を知ること。

要は配点比率です。

【データ】海上保安学校の配点比率

試験内容配点比率
基礎能力3/4
作文合否のみ
人物試験1/4
体力検査合否のみ
試験内容配点比率
基礎能力3/8
学科試験3/8
人物試験2/8
体力検査合否のみ

まずは1番配点が高い基礎能力試験(教養試験)から攻略するといいでしょう。

面接や作文は、上達するまでに時間がかかるので、勉強がある程度進んだら早めに始められるといいですね。

ポイント②:主要科目から攻略する

2つ目のポイントは、主要科目から勉強すること。

海上保安学校の主要科目は次の3つ。

  • 数的処理(判断推理 / 数的推理 / 資料解釈)
  • 文章理解(現代文 / 英文)
  • 社会科学(政治 / 経済 / 社会)

これらの科目は、必須解答であるうえに、問題数も多いため得点できないと合格点に達することは難しくなります

逆に言えば、主要科目で点数が取れると勉強の負担を減らせるので、優先して勉強しましょう。

ポイント③:出題範囲は絞る

3つ目のポイントは、出題範囲を絞ること。

というのも公務員試験は出題範囲が膨大なので、まともに勉強すると試験までに終えることができません。

例えば、主要科目の一つである判断推理は20分野で構成されています。

仮に1分野10時間を使って勉強すると200時間もかかる計算になりますよね。

過去問分析をしっかりすれば4~5分野くらいまで絞れるので、最初に出題範囲を把握して勉強することが大切です。
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ポイント④:作文試験は早めに手をつける

4つ目のポイントは、作文試験は早めに手をつけること。

なぜなら、作文を攻略するには文章を書くだけではなく、添削が必要だからです。

何も知識がなくてとりあえず書いてみた作文と何回か添削指導を受けたあとに書く作文の評価は同じでしょうか?

おそらく1回目の作文よりも確実に書けるようになっているはずです。

  • 作文の傾向を把握する(1週間)
  • 作文の書き方を勉強する(2週間)
  • 書いて添削を繰り返す(2~3週間)

このように作文の書き方とか傾向を知るだけなら1カ月で対策できますが、必要なのは添削を繰り返すこと

だいたい1回のやりとりが2~3週間かかるので、3回するとしても2ヵ月は必要です。

配点はそんなに高くはありませんが、作文が原因で不合格になる人がいることも事実。

できるだけ早い段階から準備をはじめましょう!

ポイント⑤:面接対策を後回しにしない

面接対策を後回しにしないことも合格するために必要なポイントです。

僕自身も経験ありますが、面接対策ってやることが多いんですよね…。

まず自己PRや志望動機を考えて、何度も繰り返し話す練習をするのですが、納得できる内容を作ることができません。

その後も実戦形式で話す練習をしたり、印象よくするために表情や姿勢を確認したりなど、想像しているよりもやることは多いです。

誰からも好印象を持たれる人気者であれば、少し練習するだけでも評価は高いと思いますが、一般人がマネすると間違いなく痛い目を見ます。

早い段階からガッツリ面接対策をする必要はありませんが、勉強と並行して自己PRや志望動機を考えていくことが大切です。

【まとめ】海上保安学校採用試験に合格する方法

本記事は「海上保安学校学生採用試験の難易度と対策するポイント」について解説してきました。

この記事を最後まで読んだ人は、合格するには何をすればいいのかわかったと思うので、あとは意識的に行動できるかどうかです。

僕の経験上、「なるほど…。試験は難しいから早めに準備しなきゃ!」と意気込む人は多いけど、本当に今から行動できるのは一握りなんですよね…。

今回のおさらいです。

  • 海上保安学校の難易度は高い
  • 海上保安学校の難易度が高い3つの理由
    ・選考方法が相対評価だから
    ・多くの勉強時間が必要だから
    ・合格率が低いから
  • 海上保安学校に受かるためのポイント
    ・試験の重要度を把握する
    ・主要科目から攻略する
    ・出題範囲は絞る
    ・作文は早めに行う
    ・面接対策を後回しにしない

公務員はいいな〜。公務員になりたいな。という人は多いですが、対策することが多すぎて挫折する人も一定数います。

公務員試験はやり方次第で合格に限りなく近づくことができるので、無駄な時間を過ごさないでいいように準備をはじめていきましょう!

今回は以上です。

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